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妄想∞すてーたす

∞の現実ネタを取り入れたBL二次小説を創作しております。主にやすば中心ですが、メンバー全員愛してます。

Fall together ∞倉すば

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………はいりにくいな~



病室の前で立ち止まったまま右往左往して早5分。

大倉忠義というネームプレートを何度か確認しては立ち止まってまう。


サラッと入ってしまえば良かったんやけど、中から楽しそうなヤスの声が聞こえる。


たぶん
ヤスがお見舞い来とるんやろう。

えらい盛り上がってて、なんや入りにくいなあって思ったまま時間だけが過ぎていく。



「買ってきてもうたな」



手元にあるスーパーの袋見つめてどうしたもんか悩む。
これだけ部屋の前置いてったらいいかな?
そう考えが一通り巡って辿り着き、そろりと扉の前に置こうとした

そのとき




「あー!大倉さんのお見舞いですか?それでしたら入ってもらっても構いませんよ!!」



と、気を使ってくれたのか大きな声で看護師さんに声をかけられた。


俺は、あ、ああ的ななんとも愛想のよくない返しをしてしまう。
出来ればその大きな声はやめて頂きたい。




ガラガラ




ほら。
案の定、中の人が気づいたみたいで扉が勢いよく開かれた。



「あ、渋やーーん!」

「え!すばるくん!?」




いらっしゃいとでも言うようにヤスが扉を開けてくれる。
俺は部屋の前から一歩だけ足を踏み入れて、ヤスに袋を渡す。



「これ、大したもんやないけど」


大倉の方さえ見んと渡してまう俺はほんま可愛くないし、かなり不貞腐れてる気がする。


でも、なんか、



嫌やったんや。






自分でも何がどうとか分からんのやけど、


大倉とヤスが楽しそうに話してる中に入っていくのは嫌やった。

もやもやした。

腹痛いんちゃうんか!って腹も立った。




「え~渋やんめっちゃいろいろ買ってきてくれてるやん!」

「ほんま?すばるくんありがとう!めっちゃ嬉しいんやけど…」



ヤスが袋を大倉に見せて、覗いた大倉はそのまま俺を見つめて微笑んできた。
すっごい嬉しそうに。
犬みたいな顔で、笑ってくる。




そんな大倉に片手あげて、




「ん、じゃあ、まあ、それだけやし」



って、少し冷たく返す。
そんな俺に大倉は慌てて俺を引き止める。




「待ってよ!もうちょっといてほしい」



ヤスもそんな大倉に笑って、



「渋やんいてあげて!俺もう仕事あるし出なあかんから」




気を、使われたんかな?



「ん、じゃあまたね」


そう考える間もなくヤスは鞄持ってスーッと横を通り過ぎる。
その際に俺の背をトンと押して病室の扉を閉めて出て行った。




病室に入った俺は立ちすくむ。

別に何かしに来た訳でも、言いたいわけでもない。

ただ、差し入れだけ持ってきただけやのに。
なんでこんな嫌な気持ちになるんやろう。





「すばるくん、こっち来て」



「いや」



即答。
大倉のさも当たり前のような顔が嫌や。
俺が行くと思ってんのが嫌や。


嫌やのに



長い腕で引っ張られる。




「力強すぎっ…」


「すばるくんが軽いだけや」



思いっきり引っ張られてベッドにダイブしてしまった。
大倉は嬉しそうに俺で遊んでいる。




「俺がおらんくて寂しかった?」

「別に。みんなおるし」


「じゃあ、なんでそんな顔してるん?」





大倉に言われても、今俺がどんな顔してるかなんて分からへん。

嫌な顔してるんかな。



「俺は、すばるくんに会いたくて仕方なかったよ」


「嘘つき」


「なんでよ!!」


「俺おらんくても楽しそうやったやんか」





ボソッと呟いたのに大倉には聞こえたみたいで満面の笑み。
気持ち悪いほどの笑顔でギュッと抱きしめられる。



「なんなん、すばるくんほんま可愛いんやけど!!」

「…るさい!」


「ちゃうで?ヤスとはすばるくんのこと話してたんやで!」



俺のこと?

なんで、、俺のこととか話すことないやろ。むしろやめてくれよ。




「だってすばるくんのオーラスどんなんやったかな?とかさ。気になるやん」



「ああ、そう」


「めっちゃ可愛かったって聞いたんやけど!!俺の服とか着たんやろー?もーーー、めっちゃ見たい!!」



抱きしめる力を強めて大倉はそのまま想像の俺と戯れられてる。
俺はそんな大倉を引き剥がすことも出来ずにただされるがまま。

そんな大倉の大きい手が俺の身体から離れて視線が重なる。



「でも、やっぱオーラス出たかったなあ」


「………しゃーないやん」


「まあ、自業自得なんやけど。でも、ちょっとでもすばるくんの可愛いとこ他の人に見られたんは嫌や」


「……は?」



何言うてんの、こいつ。
真面目な顔して語ってくる大倉に俺は怪訝な顔をする。



「ヤスもめっちゃ可愛かったって言うてた。すばるくん一生懸命やった、って」

「そりゃあ、まあ」


「そんな姿を俺のおらんとこで晒したんやで?ありえへんわ」

「そんなこと言われても……」



ほんまに嫌やったんやろう。
大倉は俺のこと見て悲しそうな顔をする。





たぶん、


大倉は真面目なやつやから、


オーラスに自分の責任で出れへんかったことも悔やんでる。




ずっと責めてる。




みんなに迷惑かけたって。

ファンのみんなにも悲しい想いさせたって。






「…らしくない。大倉は笑ってな大倉じゃない」


「………?」


「ファンのみんなもそう思ってる。お前の大好きな俺もそう思ってる!」





少しだけ声を張って大倉に伝える。
すると大倉が少し驚いたように俺を見つめ返してきた。




「すばるくんも思ってる?」


「ずっと思ってたよ。大倉の笑い声がないライブは寂しいって。お前の姿探してまう自分が情けないって….」




大倉の腕に抱きしめられたまま呟く自分は、大倉より年上のはずやのにひどく弱く思えた。

泣きそうになって、胸に顔をうずめる。




「ごめんな、すばるくん」


「…………」



「俺、こんな時やのにすっごい嬉しい。めっちゃ不謹慎やけど、すばるくんが必要としてくれたことが嬉しい」




ポンポンと背中を叩いてあやされて、
大倉の温かい体温に安心する。



「でも、もう二度とそんな想いさせへんから」



「……ん」




「すばるくん、俺を信じてほしい」



そう言って笑った大倉の顔が何より優しくて、




「………ん、約束な」





俺は小さく笑みをこぼした。













…………………………

おまけ。





その頃の病室前。


「ヤスが渋やんいるでーって言うてたけど」


「いや、まあ、ほんまにその渋谷さんここにいるみたいやけど」



困った顔の横山と村上が腕を組んだまま立ち尽くす。




「大倉はもうちょっと俺らのことも考えとけよな」

「見舞いくるかもとか思っててほしいわ」


そのまま2人で顔見合わせて苦笑する。




「ヒナどうする?」


「そやなー、メールだけいれとこか?」


「その方がいいかも。今入ったらすばるが怒りそうや」



それだけ静かに話して2人は少しだけ楽しげに踵を返し歩き出す。

その前には明るく手を振って向かってくる丸山と錦戸もいたが、横山と村上が困ったように微笑んで二人を引き止める。



「見舞いはもうちょい後にしよか」


「なんや、まだ寝とるみたいやしな」




それだけを伝えて2人は不思議そうな丸山と錦戸を連れて病院を後にした。





end

大倉くん退院おめでとうございます。


















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  1. 2016/01/28(木) 00:05:29|
  2. 倉すば
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