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妄想∞すてーたす

∞の現実ネタを取り入れたBL二次小説を創作しております。主にやすば中心ですが、メンバー全員愛してます。

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Desire ∞やすば

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適度な距離感。
それが一番2人に合ってるのは分かってる。
近すぎず、遠からず。
それでも俺はわがままやから、もっと傍に寄りたい欲が出てしまう。

もっと知りたい。
もっと、もっと、と。
すべてを求めるように伸ばした腕も空を切るのみ。
分かってるのに、辛くて切ない。



「………隣にいるのに曖昧」
「……?」
「いつもそう」


あなたは傍に居るの?居ないの?



「………ヤス?」
「なーんて」


戯けた顔して笑ってみる。
案外と普通で自分でも安心してしまった。


「…………………」
「もしかして渋やん戸惑ってしもたん?冗談やって」


隣でずーっとゲームしとった渋やんが少しばかり気にした様子で視線をあげた。
ゲームからこっちに気を向けてくれたことはめっちゃ嬉しい。
でも、まさかそこまで反応するとは思わんかったから気まずい。



「んなこと………」
「だから、冗談やって。ほんま気にせんとって!なあ、渋やん」
「急に言われたら気にもなるわ」


怒鳴るまではいかないけど、少し張った声で言われてしもた。
怒ってるんかな。
冗談にしては重過ぎた?

でもな。
渋やん、聞いて。


「………本音や、言うたら?」



真剣な顔して言うてみる。
届いたかなんて分からん。
渋やんは下向いたまんまやし、さっきから部屋の中響いてるんはゲーム機の音だけ。


「………………」

「…………………」



沈黙。
やと思ってたけど余計に胸が痛い。
なんかもう俺、病気かもしれん。
悩んでは笑えんくて胸が締め付けられる。これは病気やろ。




"あなたはそばにいるの?
いないの?
あたしだけもう凍えそうなの"





この空間が居た堪れなくなって俺はスッと立ち上がる。
それでも尚耳に届くのはゲームの音だけで、俺は静かに邪魔しないように扉へと足を向ける。






「…………………なあ」







そんな俺を引き止めるように放たれた渋やんの声。
それが思いのほか大きくて俺は思わず立ち止まり肩を竦める。




「お前は、どうしたいん?」

「…………な、何が?」




急に問いかけられたものだから俺は戸惑ってまう。
なんでそんなこと、言うんかな。
さっきまで黙ったまんまで無視しとったくせに。


「……どうしてほしいん?」

「どうして、って。別にどうもしてほしないよ。今のままが一番やって分かっとるから」



分かっとるよ。
どんだけ想っても、わがまま言うても、今の距離感が一番ええのは誰が見ても分かるやろ。
こっから一歩でも踏み出したり、引いたりしてしもたら、この関係は変わってまうんや。
今の関係性は確実に壊れてまう。

それは、あかんやろ。



だから。
夢物語のままでええんや。



「……………おもんない」

「おもんなくて悪かったな。そういう渋やんだって何考えて……っ!?」


急に振り向かされて、……キスされた。意味わからん。
頭の中が一瞬で真っ白になって、俺は立ってるのが精一杯やった。

でも、目の前に渋やんがいて、俺はキスされたんやってことは正確に理解しとる。


「………なっ、どしたん、渋やん!?」

「お前が、意味わからんこと言うて満足しとるからやろ」


は?それこそ意味わからんから説明してくれんかな。
渋やんは近くの椅子に腰掛けて罰が悪そうに下を向いたまま。


「想ってんのはお前だけやと思うなよ」
「いや、だって渋やんが悪いやん」


だって。そんなこと。
今まで一度たりとも言うたことないやんか。

俺だけがこういうこと考えとるんかなって、真剣に悩んでたのに、なんやねんなそれ。
まさか渋やんも同じように想ってくれとるとか分からんやん。

ゆっくりとそのまま一歩踏み出す。

この一歩で、関係性は変わるやろう。
どっちに転ぶかなんて誰も分からん。


「渋やん」
「………………」
「傍におってもええ?」
「……んなもんは、お前の人生やねんから好きにしたらええやろ」


ポンと俺のお腹に拳を突き出してくる。男らしい渋やん。
その手を離さないようにしっかりと掴んで見上げてくる視線と合わす。






「じゃあ、傍におってくれる?」



「…おるよ。ヤスが嫌や言うてもついて行く」





"離さないで 酔わせて あなたでこのままもう"


"連れて行くわ どこまででも あなたごと"


"きつく抱くわ あたしだけで 汚させて 愛で"



「どこも行かんよ。渋やんおいて…俺が行ける訳ない」

「知ってる」


なんやの、その自信。
笑う渋やんと額を合わせてじゃれ合う。



「なあ、渋やん。キスしてもええ?」

「………いやや」

「なんで!?そこはええよって言うてくれるとこちゃうの?」

「嫌なもんは嫌や。無理矢理したら怒るからな」

「意味分からんわ。さっきは勝手にしといて!」



さあ、ゲームの続きでもしよかな。

そう言うて渋やんは俺の前をスッと横切り一時停止していたゲームを再開する。
うわー。
振り回されすぎな俺が情けない。
このままではダメな気がする。


そう意気込んで渋やんからゲームを取り上げ、触れるだけのキスを送る。
ゲームを取られた渋やんは急な出来事について行くことが出来ず不思議そうにこちらを見てくる。

でもすぐに理解したのか、俺を睨んでゲームを奪い返そうと必死や。



「ヤス、卑怯や!ゲーム中はあかんやろ!」

「でも、渋やんが言うたんやで?お前の人生やねんから好きにしたらええやろ…って」


「……!?」


大きい目が更に開かれて俺を見つめてくる。
俺は勝ち誇ったように笑ってその視線をスルー。


「嫌なやつ」


拗ねたように放たれた一言に俺は苦笑しつつ、また渋やんの隣に腰掛けた。
結局は冒頭のままやけど、少しだけ違うとこもある。


俺と渋やんの距離感がほんの少しだけ縮まり、関係性もまた変わった。




大事なのは、勇気ある一歩を踏み出せるか、どうか。



end
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  1. 2013/08/27(火) 00:02:24|
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