FC2ブログ

妄想∞すてーたす

∞の現実ネタを取り入れたBL二次小説を創作しております。主にやすば中心ですが、メンバー全員愛してます。

重すぎるほどの純愛を。亮すば

.



何度目かのエンドロールを見つめたまま、俺は小さく微笑んだ。






「……やっぱりこの映画面白かったね」


「ん、そうやな」


「渋谷くんも、凄く良かった」




うん。


当たり前やろ。





あの人は、凄いんや。





映画館から出て女性とは分かれ、俺はゆったりとした足で人混みを掻き分ける。

平日やのにこの人の多さは嫌になるな。



早歩きで先を急いでると、携帯の画面にLINEの通知が流れる。



【 久しぶりー!………また遊ぼうね!】




女の子からのお誘いメール。

誰かって言われるとあんまり自信はないけど、たぶんあの子。
久しぶりって言うてるけど、この前会った気がするんやけど?

この子にとっては久しぶり、なんかもしれんけど。

まあ、俺にとってはどうでもいい。





片手で開いて、そのまま短く返す。






【 映画ならええよ 】






自分で打っといて笑ってしまう。




さっきまで他の女と映画観てたのに、また映画って。

自分でも呆れてまうわ。








もう何度目の味園ユニバースやろうか。

分からんけど、一回目は一人で観に行って凄い感動したん覚えてる。

内容ももちろんやけど、すばるくんの演技がすばるくんらしくて笑みが溢れてもうた。


それから、
女の子に誘われるたびに、映画やったらまあええかなって。


味園ユニバースを観るなら、会ってもいいと。



最初は冗談交じりで言うた言葉に、向こうも乗り気になってしまって、何度目かの味園ユニバースに、俺は何度だって釘付けになる。




かっこええなあ。





どのすばるくんも、俺の知ってるすばるくんのはずやのに、違う人にも見えて寂しくなったり嬉しくなったりする。




ずっと憧れてきた。

今も、きっとこれからも。












「おまたせ~。映画って……」


「ああ、…これ」





指差した先にマイクを持って叫ぶすばるくんがいて、俺は小さく微笑んだ。
女の子は、ああ!と一声あげて納得したように腕を組んできた。






「渋谷すばる!かっこいいよね~」


その言葉に思わず眉を寄せる。






「……呼び捨て、すんなや」



スッと組まれた腕を離して睨む。
イラっとする気持ちを抑えて帽子を深くかぶり直した。




「あ、ごめん」


「……………………」




慌てて謝る女の子に俺はつまらなさそうに視線を向ける。

めんどくさい。



「……帰れや」



驚いた顔の女に俺は戸惑うことなく言い切る。
お前とは、この映画は観れそうにない。




そのまま踵を返し早歩きで歩き出す。


振り向くこともせず名前も分からない女をその場に置き去りにする。






最低?

何とでも言えばいい。


俺にとって大事なもんはそこじゃないし、間違いなく君でもない。



エンドロールの曲がエンドレスで頭を駆け巡る。

切なくて、純粋で、力強くて。

すばるくんにぴったりの曲。



ソロで活動するって聞いて、めっちゃ嬉しかった。
反面、寂しくもあったし、心配もした。



みんなが、おめでとう!やったな!ってすばるくんに言う姿を、俺は少し離れた場所から見つめてた。



ソロは、凄いことで、すばるくんの夢で、応援したいって心から思う。

でも、俺は思った。



…俺らじゃ、音楽で満足させられへんかったんや、って。



そういうことじゃないってゆうのも分かってる。

すばるくんは一切そんなこと思ってないし、きっと俺の心が弱いだけ。


でも、正直悔しかった。





いきいきとしてるすばるくんがいつも以上にかっこよくて、
なんでそんは遠いんやろって考えさせられる。



ソロが決まったと聞いて

「おめでとう」

と笑って言えたかな?



すばるくんは


「ありがとう」


と困りながら返してくれたけど。








早歩きだった自分が、駆け出してることに気づいた。

全身で風を受けて、叫びたい気持ちを蹴り上げる。






早く。
速く。


もっと、はやく。







辿り着いた先に見えた姿に

切れた息が蒸せ上がる。





「……っ…」





「うわ、………え?走ってきたん?」





走って、会場まで走って、

俺はすばるくんに辿り着いた。



驚いた顔のすばるくんに息切らしながら笑いかける。


苦しくて、息も絶え絶えで、


そんな俺の背中をすばるくんは優しく撫でてくれる。




「どっから走って来たんか知らんけど、体力落ちたんとちゃうか?」


「……っは、すばるくんには言われたないよ」



悪戯に笑ってやると、すばるくんもニッと笑顔を向けてくれた。




「今日から、ソロコンやろ?」


「ん。…リハ終わったとこやで」


目を合わせないまますばるくんはサラッと溢した。
その様子に俺は小さく深呼吸して、一息に話し出す。



「ソロコン、改めておめでとう」



「………おう、ありがと」


へへっと照れ臭くて笑ってしまうけど、心からの言葉を真っ直ぐに告げたい。



「それと、がんばってな」


「…分かってる」



自信たっぷりに返されて笑っちゃうけど、出立ちを見る限りでは迫力のありそうなソロコンサートになりそうや。






それだけ。


それだけを伝えて、俺は挙げた手を宙に彷徨わせておろす。



「………じゃあ、また」



そんな俺をすばるくんは静かに見つめて、
困ったように笑った。





「そんな顔、すんなや」



「……え?」



すばるくんの声に、俺は顔を手でおさえる。



「…………」


「………………」



「俺は、心配せんでも関ジャニ∞の渋谷すばるや」


「……………」


「個性的なメンバーに囲まれた渋谷すばるや!」



グッと拳を突き出してくるすばるくんが、これでもかってくらいカッコ良くて、俺は少しだけ泣きそうになった。



「分かったか!」



「……ん。分かった!」



頭をぐしゃりと撫でられて凄く安心した。

大丈夫。
そんな遠くないって、言ってくれたみたいで、、、
安心感に包まれる。




「じゃあな、亮」


「……………がんばれ!すばるくん」




絞り出すように出した声は震えてたと思う。
情けない声に、すばるくんは笑って手を振ってくれた。

その背中が見えなくなるまで、俺はジッと見つめ、唇を噛みしめる。







……………………。



尊敬してる。


憧れてる。



今までも、
これから先も、


ずっと変わらず……………









……愛してます。






見えなくなった景色に俯いて


俺は静かに踵を返した。






end



スポンサーサイト



  1. 2015/04/16(木) 00:53:19|
  2. 亮すば
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0