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妄想∞すてーたす

∞の現実ネタを取り入れたBL二次小説を創作しております。主にやすば中心ですが、メンバー全員愛してます。

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好きやからこそ。∞やすば

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なんや。
なんやねん。
最近、ヤスが冷たい気がするんは気のせいではないやろ。





「…なあ、ヤス」

「え?あ……ごめん、渋やん電話や!」





あからさますぎてイライラするんやけど。
なんなんアイツ。
ちょっと前までのヤスはヘラヘラ笑っては俺に甘えとったはずやのに。
なんや急に距離おきだして、しまいにはこの仕打ちや。



「…………………」





意味わからん。

俺なんかしたんかな。
考えたところでそんな要素ひとつも無いから、余計に悩んでしまう。

俺のメンタルの弱さ知っとるくせに。
俺の心めちゃくちゃにしやがって。






イライラする。

そんな気持ちと同時に俺は立ち上がってた。
その場を去ろうと一歩前に踏み出したとこで、あんまり面識のない後輩に止められた。



「あの、渋谷さん!おつかれさまです」

「…………おつかれ」



誰や?
俺は元々仲のいい後輩は数える程しかおらん。
それに人見知りだってしてまう。
よって、いつも通りの愛想ない感じで返事してしまったけど……

なんや、
目キラキラさせて俺を見てくる。





「渋谷さんに、ずっと憧れてました!」




ああ。
へえ。
そうなんや。





「…………………」

「その…本当にカッコよくて、歌も上手くて、理想なんですっ」


そりゃあ、褒められて悪い気はせぇへん。でも、同時になんて返してやればいいのかが分からん。

ありがとう。
いやいや、俺なんて…

なんかちゃうな。
だって、俺はこの子のこと知らんから。




………………



沈黙。
キラキラ見つめられて俺はどうしたらええのか分からんまま時が過ぎて行く。

この静けさが少しだけ辛くなってきた。

後ろ振り向いたらきっとヤスはおるけど。
最近のヤスにはイライラするばっかやし、こんなことで頼る訳にもいかん。




「…渋谷さん、その…良かったら今度っ…………」



「…あ!渋やん、そういやさっきマネージャーが呼んどったで~」

「…?」

「だから、マネージャーが。ああ、話し中やったんか!ごめんなあ。渋やんこれから仕事の打ち合わせかなんかで行かなあかんねん」

「………あ、いえ!お仕事、がんばってください!」

「……え?ああ、ありがとう」




何これ?





「行くで?渋やん」

「…………」





…パタン






なんや、助けられたみたいになってて不愉快や。
前を歩くヤスには目を向けずに閉まる扉を見つめる。

後輩はただ純粋に好意をもって話しかけてくれたのに。
ヤスに邪魔されたみたいで納得いかん。

いつもは冷たいくせに、なんでこんな時だけ………助けんねん。アホ。







「マネージャーが呼んどるとか……嘘やん」


「あー、渋やん困っとるかなあと思って」

「困るって、なんでやねん。嬉しいに決まっとるやろ」




俺の言葉にヤスは立ち止まって苦笑した。
その顔が見たこともないような顔やから、俺は凝視することは出来んかった。



「渋やんは、罪な男や」

「は?」

「みんな惚れてまう。見惚れて、虜になる」



そんなこと、あるわけない。
俺はこんな性格やし、惚れられることなんてほとんどない。
むしろ俺よりヤスの方が男として完璧やし、みんなカッコええ思ってるはずや。



「ないよ」

「いや。渋やんは凄いよ」

「何を根拠に…」

「理由ならあるよ」

「だから、その意味がわから……」



「俺も好き」




それは、理由にならん?

付け足して言われて、戸惑う。

言わしたのは自分やのに、俺はヤスの言葉にパニックになり、思わず言葉を失ってしまった。




「…………ヤスが、わからん」



出てきた言葉はこの単語で、何を言っていいのかが分からんって意味も含まれとる。

ヤスの言葉と表情が頭の中をぐるぐると回る。
嘘や、ないんやって伝わる。

伝わるほどに驚きが増してくる。



それやのに…
ヤスの顔見たら俺まで泣きそうになって、なんでそんな顔すんねんって怒りたくなる。

でも、なんとなくやけど、ヤスのその顔の理由が分かってしまう自分もいて。
それ以上言葉が続けられんかった。



……………




「ごめんな、渋やん。困るよな」

「……ん」

「だから言わんようにしてたのに。後輩が渋やんに近づくの見とったらほっとけんかった………俺ちっさいな~」


頭抱えて笑ってる。
笑ってんのに悔しそうで、俺はその表情をどう読み取ればええんやろ?ってこんな時でも冷静に考えてしまった。

なんて返せばいいんやろう。

ヤスは、何を求めて、どの答えなら喜んでくれるんやろう。






考えても分からん。

そんなもん、しゃーない。

俺はヤスやない。
俺は俺や。
完璧に返せるわけない。

だからこそ、素直に言うべきなんやろうな。
誤魔化すとかなしで、俺が今思ってることを口にするべきなんやろう。

それがヤスの求める答えなんやろう。






「………るよ」

「渋やん?」

「…困ってるよ。…ちょっと前から…なんでやろ?ってずっと悩んどった」

「……な、にを?それは、俺が関係してる?困らせてもうてた?もしかして気付いとった?」




恥ずかしそうに聞いてくるヤスを睨む。
グッと睨むと、ヤスはグッと息を詰まらせた。
ごめん、って項垂れて、めっちゃ弱々しい。


「隠してたつもりやってんけどな~。だから距離も取ってたんやけど…」

「…それが、困る!」



俺の声にヤスは驚いて目を見開く。
でも、俺もここでやめるわけにはいかなくて声を荒げてしまう。
怒りたいわけやないのに、怒ってると思われても仕方ないくらいイライラしてしまってる。




「……ごめん」

「俺は、何もしとらんやん。やのに、距離置かれて………意味わからんやん」

「うん。そうやねんけど…」

「そういうの、何も俺のこと考えとらん。何も分かってない。そんなん優しさでも何でもない」



思いっきりヤスにぶつけて、下唇を噛み締めた。
呆れられるかもしれん。
大人気ないって、困らせるかもしれん。

でも、嫌なんや。

ヤスに避けられるんは、辛い。




「じゃあ、渋やん!」

「………?」

「これからはそのまんま伝えることにする。やめて、言うてもちゃんと愛情表現してあげる」

「え?いや、あんまそれは、いい」

「嫌や。そんなん渋やんだけズルイわ!俺はそれを我慢しとったのに…避けるんはやめろ言うて、愛情表現もやめろとか……生き地獄やで?」



嬉しそうに笑うヤスが憎たらしい。
年下の癖に、一丁前な男の顔しやがって。


…でも。
避けられること考えたら、こっちのが良いんかもしれん。
俺には、その方が合ってる。



「生き地獄でええやん。ヤスやったら我慢できるやろ?」

「無理やわ~。そんな渋やんの思う通りにはいかんよ」

「いくよ。ヤスは俺が好きなんやろ?やったら、俺の嫌がることは出来んはずやけど」




口元だけで笑ってやったら、ヤスは困ったように首を傾げた。




「ほんま何で渋やん好きになったんやろー!!」

「それは、知らんけど」



頭抱えながらも笑ってるヤスに俺は満足して楽屋へと戻る。




後ろからついてきたヤスは、さっき声かけて来た後輩を見つけてそのまま近付き微笑んだ。








「渋やんは俺の大事な人やから、それだけは覚えといて」





言われた後輩は頭だけ下げてそそくさと帰って行ってしまった。

その様子を見ていたヨコとヒナは呆れて笑ってる。


そんな2人をよそに、
俺は少しだけ特別な気分になれて、なんでか頬が緩んでまう。
けど、ヤスが振り返る頃には何事もなかったかのように椅子に座り携帯を見つめる。


俺に寂しい思いをさせた分。
必死になればいい。


俺も大概ちっさいな~



呆れて見てくるヨコとヒナにだけ、バレへんように笑ってやった。





end



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  1. 2014/04/22(火) 06:08:27|
  2. やすば
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