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妄想∞すてーたす

∞の現実ネタを取り入れたBL二次小説を創作しております。主にやすば中心ですが、メンバー全員愛してます。

『ONE』Ⅳ∞亮すば←ヤス

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「渋やーん、一緒に帰ろう」





楽屋に響いた俺の声に反応したのは、呼ばれた本人 渋谷すばると、少し驚いた顔で振り返った 錦戸亮の2人やった。



「……お、おう」

「歯切れ悪いなあ。俺じゃあかん?」

「そんなこと言うてへんけど…」


驚きつつ目を泳がせる渋やんに微笑む。
ありがとう、って心で呟いて。
亮とは目を合わせずそのまま楽屋を後にした。



残された亮はひどい顔しとるんやろなあ。
思い出して少し苦笑したあたりで後ろを振り返る。





「急にごめんやで、渋やん」

「いや、うん。急やけど、別にええよ」


先を歩きながら、ついてくる渋やんを想って話す。


「びっくりした?」

「何が?」

「……まあ、びっくりしてたんは渋やんより亮の方が酷かったけど」




ぴくりと反応して目を泳がす渋やんを盗み見て笑う。
分かりやすいなあ、って。
亮ってゆう名前言うただけやのに、あんな反応されたらちょっとだけ面白くなってしまう。


「亮も渋やんもほんまに素直やなー」

「……ちゃうわ」

「そんな顔してよう言うわ」


グイッと顔を寄せて笑う。
その近さに渋やんは後ろへ仰け反るように顔を離した。
その態度に俺は少しだけ嬉しくて笑ってしまった。



「俺が近いと恥ずかしい?可愛いなあ、渋やんは」

「……っるさい」



恥ずかしいってことは、意識してくれとるってことやろ?
それはめっちゃ嬉しいことや。
…でも、意識してるイコール俺のこと想ってくれてる、とはまた違うよな。

渋やんが単純で、分かりやすいのは承知の上やけど
そこまで分かりやすいはずはないやろ。




「なあ、渋やん」

「…?」



「俺なあ、渋やんが好きや」






俺の言葉に赤くなる渋やん見つめて小さく笑う。
なに、その反応。
そんな初々しい男でもないやろ。
恋愛初心者みたいな顔して、俺を見んとってよ。



「だからなあ、俺は渋やんに幸せになってもらいたいねん」

「……………」

「好きな人には幸せになってもらいたい。…なんかこれだけ聞いたらカッコええこと言うてる気がするけど…俺の今の顔はカッコ悪いやろ?」



涙浮かべて言う台詞じゃないって分かってる。
でも、渋やんのこと想うと自然と溢れてしまうんや。
この想いも気持ちも全てが溢れ出してしまいそうで、蓋なんかとうの昔になくしてもうた。


目の前の渋やんはただただ下を向くばかりで、俺はなんとか元気に言葉を探す。
好き、と伝えることで渋やんを困らせてしまうって分かってたはずやのに俺は素直に生きる道を選んだ。

このまま渋やんの傍で渋やんだけを見つめて生きていけたらいいな、って何度も思ったよ。
でもそれは……
いろんな可能性を潰すことになるんじゃないか?って悩んでしまった。



亮のことも、もちろん考えた。




「俺は、渋やんに素直に生きてもらいたいねん」

「……ん」

「そのまんまの渋谷すばるを色んな人に知ってもらいたい」



渋やんの強いとこも弱いとこも、今のままじゃ俺だけしか知らんのちゃうかな?って。
亮と話して改めて思い知らされた。
俺がなんとかせな、渋やんはこのまま殻に閉じこもるんじゃないか、って。




「渋やん」

「……うん」

「好きや。世界一愛してる」

「大袈裟や…」

「ほんまのことやし。俺は渋やんがどんな選択しても大好きやから、」

「……………」

「自由に生きて」



そのまま何も言わず聞いていた渋やんはスッと顔を上げて微笑んだ。



「わかった。ヤス…」

「…………」

「ありがとう」


渋やんの目にも涙がキラキラしてて、俺はその綺麗な雫を見つめることしか出来んかった。

そのまま渋やんは振り返り俺の元を去って行く。

少しずつ遠のく背中に手を伸ばしたくなる衝動を抑えて、俺はただ立ち尽くすしか出来なかった。



「………渋やん」





…さよなら。







たくさんの思い出が蘇る。
同時に湧く悲しみに打ちひしがれそうになる。

初めて会った時からこの感情は動き出した。
カッコよくて、優しくて、誰が見ても強いその姿に俺は何度も見惚れていた。


でも、ある日をきっかけにその感情は少しずつ変わっていった。



強いと思ってたけど、彼は誰よりも繊細で弱い人間なんやって気付いてしまった。

気付いた時には俺たちはずっと一緒やった。
買い物するのも映画見るのもランチするのも……
普通の一般的デートコースをほぼ毎日2人で過ごしたりもした。


楽しかった。


たわいのない話して毎日が過ぎて行く。

そんな日に切り出したONEという楽曲。

渋やんの想いを歌で伝えよう。
弱い想いこそ歌ってしまえば楽になるんじゃないか、って。
俺の提案に渋やんも悩んだ末乗ってくれた。


渋やんのことだけを想い作った曲。
そこに渋やんの気持ちを載せて、全国に伝える。



本当は怖くて
誰より弱くて
それでもただ前に進まなければ




歌い終えたあとの拍手に2人して泣き崩れたこともある。
みんなにバレないように隅っこで思いっきり泣いた。
俺たちの歌で泣いてくれるエイターを見ると、また涙が止まらなくなる。




そして、泣きじゃくった顔で

笑いあった。




やって良かった。
歌って良かった。

渋やんの笑顔で俺も幸せになれた。



だからこそ、最近の表情を見ていると辛くなってしまう。
笑えてないやん、って
思わず突っ込みたくなるよ。



自由に羽ばたいてほしい。



誰にも囚われず突っ走れ………




渋やん。

俺はどんな渋やんでも

大好きやから。






end



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  1. 2014/03/24(月) 00:35:20|
  2. 亮すば
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