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妄想∞すてーたす

∞の現実ネタを取り入れたBL二次小説を創作しております。主にやすば中心ですが、メンバー全員愛してます。

endless LOVE ∞ 亮すば

.






ふいっと顔を背けられて俺はショックで立ち尽くしてしまう。

やってもーた。




「ちょ、すばるくん」



「………………」




無視か。
完全に俺のせいでご立腹なようで、俺は朝から終始無視される。
理由はたぶんあのことやとは思うけど、聞くことも出来んからどうしたらいいもんか。



ああ。
章ちゃんと楽しそうに話すすばるくんの背中見つめて項垂れる。



「なに?すばると喧嘩でもしてるん?」


聞こえてきた声に俺は隣の横山くんを見上げる。
ちょっと強めに睨みつけるように。



「え、俺が悪いん?」

「横山くんやろ?俺が福岡の夜に誘ったとか言うたん」


「あ、あー、そうやな。すばるに言うてもうたわ」



最悪やー。

別にこれといって理由もなく、ただ毎年福岡で横山くんと飲んでるから今回も誘わなあかんのかな?とか思って連絡したんや。
ただそれだけ。

すばるくんがなんか調子悪そうなんは気づいてた。
でも、俺が行っても嫌かな?とか気にして気付かんフリしてたんや。



お見舞いとか言うて行っとけばよかった。


なんで、横山くん誘ってもうたんやろ。




てゆか、俺も誘って無視されてるけど。




「うわー、やっぱ横山くんむかつくわ」


「何これ、八つ当たり?」


「ちゃうし!ほんまに横山くんのせいやねん!」





呆れて手を挙げる横山くんはどうでもいいとして、俺は今日1日をどう乗り切ったらええんやろ?



すばるくんに無視されるLIVEとか出来る気がせえへん。

でも、LIVEを疎かにするんがすばるくんは一番嫌がるやろうから………
やるしかないよな。






時間は呆気なく過ぎていく。
俺がこんなにも悩んでるのにすばるくんは気球に乗ってマルと楽しそうで、ああ、いいなあって羨ましそうに見てしまう。


だってほんまにすばるくんにだけは嫌われたくないねん。



章ちゃんに大丈夫かー?って頭ポンってされてもLIVE中は泣きつくことも出来んし、
むしろそんなことしたらもっと怒らせてしまう。



すばるくんってああ見えて嫉妬心が強いというか、寂しがり屋さんというか

まあ、とにかく可愛い人やねん!!


だから、俺が離れてしまうとすぐ他の人に甘えていっちゃうし、気が気じゃない。




てゆうかマル近すぎやろ。



「…………っ」



「亮、あぶない!」



思わず乗り出した俺を村上くんが引っ張ってくれる。
そんな騒ぎに気付いたのかすばるくんがチラッと見てくれた、けど

無視ですよね。



「落ちたほうがマシかも」


「いや、それは困るから」



俺の言葉に村上くんが焦って怒る。
なんぼ怒られてもいい。
そっちの方が気持ち的に楽や。

すばるくんに嫌われること考えたら何でもできる。





何の成果も得られず時だけが無情に過ぎていく。


最後の自分がつくった元気が出るSONGの時間。

俺はいつも以上に心を込めて歌う。



"笑ってる君の隣に僕はいたくて"

"楽しそうなその横顔ずっと見ていたくて"



"やわらかな空気が運ぶこの時間が"


"また僕を強く優しく包み込むよ"




「………………」


メンバー全員で手を繋いで深くお辞儀をする。
たくさんのファンの方に見送られ幕が閉じていく。



すばるくんは楽しそうに目の前に広がるたくさんの人達に大きく手を振って、ありがとう!と叫んでて、


そんなすばるくん見てたら



俺は


思わず抱きしめてしまった。





「………っ亮」



びっくりするすばるくんを抱きしめたまま幕は閉じた。
すばるくんは何事かって俺を見つめてくる。
俺はわけわからんままギュッて力込めて包み込んで、肩に頭を埋める。




「ごめん」


「…………」


「俺を嫌いにならんとって」




他のメンバーに聞こえないくらいの声で囁く。
すばるくんはビクッとなり、離れた俺の顔を覗き込んでくる。


そして、静かに笑ってくれた。








「なんちゅー顔してるん」



「………だって、すばるくんが」






その笑ってくれる顔が優しすぎて、俺は泣きそうに呟いてしまった。




"笑ってる僕の隣にはいつも君がいた"




「嫌うわけないから、大丈夫や」


「………うん」




"嬉しそうな僕を見て君はまた笑った"


"不確かな日々に潜んだ確かな今を"


"明日も明後日もずっと繋いで行こう"



「亮、笑って」


「ん。大好きやで、すばるくん」



くしゃとすばるくんに髪を撫でられて思う。
俺にはこの人が必要なんや。



"いつか永遠と呼べるまで"





「俺も愛してるよ」


まっすぐ伝えてくれたすばるくんに俺は今日一番の笑顔を向けた。






" …これからも


ずっと一緒 "





end












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  1. 2016/01/05(火) 18:39:50|
  2. 亮すば
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  4. | コメント:3

重すぎるほどの純愛を。亮すば

.



何度目かのエンドロールを見つめたまま、俺は小さく微笑んだ。






「……やっぱりこの映画面白かったね」


「ん、そうやな」


「渋谷くんも、凄く良かった」




うん。


当たり前やろ。





あの人は、凄いんや。





映画館から出て女性とは分かれ、俺はゆったりとした足で人混みを掻き分ける。

平日やのにこの人の多さは嫌になるな。



早歩きで先を急いでると、携帯の画面にLINEの通知が流れる。



【 久しぶりー!………また遊ぼうね!】




女の子からのお誘いメール。

誰かって言われるとあんまり自信はないけど、たぶんあの子。
久しぶりって言うてるけど、この前会った気がするんやけど?

この子にとっては久しぶり、なんかもしれんけど。

まあ、俺にとってはどうでもいい。





片手で開いて、そのまま短く返す。






【 映画ならええよ 】






自分で打っといて笑ってしまう。




さっきまで他の女と映画観てたのに、また映画って。

自分でも呆れてまうわ。








もう何度目の味園ユニバースやろうか。

分からんけど、一回目は一人で観に行って凄い感動したん覚えてる。

内容ももちろんやけど、すばるくんの演技がすばるくんらしくて笑みが溢れてもうた。


それから、
女の子に誘われるたびに、映画やったらまあええかなって。


味園ユニバースを観るなら、会ってもいいと。



最初は冗談交じりで言うた言葉に、向こうも乗り気になってしまって、何度目かの味園ユニバースに、俺は何度だって釘付けになる。




かっこええなあ。





どのすばるくんも、俺の知ってるすばるくんのはずやのに、違う人にも見えて寂しくなったり嬉しくなったりする。




ずっと憧れてきた。

今も、きっとこれからも。












「おまたせ~。映画って……」


「ああ、…これ」





指差した先にマイクを持って叫ぶすばるくんがいて、俺は小さく微笑んだ。
女の子は、ああ!と一声あげて納得したように腕を組んできた。






「渋谷すばる!かっこいいよね~」


その言葉に思わず眉を寄せる。






「……呼び捨て、すんなや」



スッと組まれた腕を離して睨む。
イラっとする気持ちを抑えて帽子を深くかぶり直した。




「あ、ごめん」


「……………………」




慌てて謝る女の子に俺はつまらなさそうに視線を向ける。

めんどくさい。



「……帰れや」



驚いた顔の女に俺は戸惑うことなく言い切る。
お前とは、この映画は観れそうにない。




そのまま踵を返し早歩きで歩き出す。


振り向くこともせず名前も分からない女をその場に置き去りにする。






最低?

何とでも言えばいい。


俺にとって大事なもんはそこじゃないし、間違いなく君でもない。



エンドロールの曲がエンドレスで頭を駆け巡る。

切なくて、純粋で、力強くて。

すばるくんにぴったりの曲。



ソロで活動するって聞いて、めっちゃ嬉しかった。
反面、寂しくもあったし、心配もした。



みんなが、おめでとう!やったな!ってすばるくんに言う姿を、俺は少し離れた場所から見つめてた。



ソロは、凄いことで、すばるくんの夢で、応援したいって心から思う。

でも、俺は思った。



…俺らじゃ、音楽で満足させられへんかったんや、って。



そういうことじゃないってゆうのも分かってる。

すばるくんは一切そんなこと思ってないし、きっと俺の心が弱いだけ。


でも、正直悔しかった。





いきいきとしてるすばるくんがいつも以上にかっこよくて、
なんでそんは遠いんやろって考えさせられる。



ソロが決まったと聞いて

「おめでとう」

と笑って言えたかな?



すばるくんは


「ありがとう」


と困りながら返してくれたけど。








早歩きだった自分が、駆け出してることに気づいた。

全身で風を受けて、叫びたい気持ちを蹴り上げる。






早く。
速く。


もっと、はやく。







辿り着いた先に見えた姿に

切れた息が蒸せ上がる。





「……っ…」





「うわ、………え?走ってきたん?」





走って、会場まで走って、

俺はすばるくんに辿り着いた。



驚いた顔のすばるくんに息切らしながら笑いかける。


苦しくて、息も絶え絶えで、


そんな俺の背中をすばるくんは優しく撫でてくれる。




「どっから走って来たんか知らんけど、体力落ちたんとちゃうか?」


「……っは、すばるくんには言われたないよ」



悪戯に笑ってやると、すばるくんもニッと笑顔を向けてくれた。




「今日から、ソロコンやろ?」


「ん。…リハ終わったとこやで」


目を合わせないまますばるくんはサラッと溢した。
その様子に俺は小さく深呼吸して、一息に話し出す。



「ソロコン、改めておめでとう」



「………おう、ありがと」


へへっと照れ臭くて笑ってしまうけど、心からの言葉を真っ直ぐに告げたい。



「それと、がんばってな」


「…分かってる」



自信たっぷりに返されて笑っちゃうけど、出立ちを見る限りでは迫力のありそうなソロコンサートになりそうや。






それだけ。


それだけを伝えて、俺は挙げた手を宙に彷徨わせておろす。



「………じゃあ、また」



そんな俺をすばるくんは静かに見つめて、
困ったように笑った。





「そんな顔、すんなや」



「……え?」



すばるくんの声に、俺は顔を手でおさえる。



「…………」


「………………」



「俺は、心配せんでも関ジャニ∞の渋谷すばるや」


「……………」


「個性的なメンバーに囲まれた渋谷すばるや!」



グッと拳を突き出してくるすばるくんが、これでもかってくらいカッコ良くて、俺は少しだけ泣きそうになった。



「分かったか!」



「……ん。分かった!」



頭をぐしゃりと撫でられて凄く安心した。

大丈夫。
そんな遠くないって、言ってくれたみたいで、、、
安心感に包まれる。




「じゃあな、亮」


「……………がんばれ!すばるくん」




絞り出すように出した声は震えてたと思う。
情けない声に、すばるくんは笑って手を振ってくれた。

その背中が見えなくなるまで、俺はジッと見つめ、唇を噛みしめる。







……………………。



尊敬してる。


憧れてる。



今までも、
これから先も、


ずっと変わらず……………









……愛してます。






見えなくなった景色に俯いて


俺は静かに踵を返した。






end



  1. 2015/04/16(木) 00:53:19|
  2. 亮すば
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夢 恋 ∞亮すば

.




「ねえ、何考えてるの?」


甘い、誘惑するような女特有の声は俺の耳に入りそのまま通過していく。
浸透することはない。
いつもの慣れた仕草で相手の女性を遠ざけて、何事もなかったかのように振る舞う。

最低だと、幾度となく飛び交う罵声さえも今やどうでもいいと思えてしまう。


「冷たい、人」


冷めている、人じゃない、遊び人、、、
矛盾だらけの単語ばかりが俺を名乗る。


どうでもいい。



何もかも、あんな女も、その女も、

俺にとっては全て同じで
興味なんて一欠片もない。




……あの人以外は、みんな一緒だ。





………………………




「あれ?亮ちゃんまたフライデーされてるやん」


「………え、あー、ほんまや」


「気ぃつけなあかんでー。狙われやすいんやから」


「うん、ごめん」



大倉に怒られてしまった。
反省はしてるよ。
そりゃあまんまと撮られた俺が悪い訳やし。
でも、この相手の女が誰かってのは全く分からんかった。思い当たるフシがありすぎるんか、逆にこんな奴知らんか、やけど……

今回も覚えてないだけやろうな。




そのままフライデーをゴミ箱に捨てる。

けど、
よく考えたらそこのゴミ箱はすばるくんの席近くやなーって……
そこまで考えてゴミ箱から捨てたはずのフライデーを抜き取って他のゴミ箱にやぶって捨て直した。



別に。
すばるくんも知ってるとは思うけど、なんか、改めて見られたくないやん。

何も言うてはこーへんやろうけど。



俺は分からんように苦笑して隣の席に着いた。







「……はよ」

「あ、すばるくんおはよう!」



眠そうに欠伸しながら隣に腰掛けるすばるくん見て笑顔を浮かべる。
なに?って目で訴えかけられたけど、理由なんてないからソッと首だけ振って目の前のパソコンを見やる。



「元気そうやな」

「俺?めっちゃ元気。すばるくんは眠そうやけど」


パソコン触ったまま話す俺に見向きもしないすばるくん。
俺は、パソコン触ってても意識だけはすばるくんに向けてるんやけどな。


そんな想いも届かずで、本日二度目の苦笑が溢れる。






そんな時に響いた村上くんとマネージャーの声。
分かってたけど嫌な感じやなって黙ったまま立ち上がる。

きっと、怒られるんやろう。

フライデーとか、
その他諸々プライベートなことで。



ちょっと今回は遊びすぎたんかもな。




反省はしてるけど、
…………してるけど、さ。





仕方ないことやねん。

これだけは、許してほしいな。





スッと立ち上がった俺をすばるくんは一瞬だけ見上げて、そのまま視線が逸らされる。
そんな居た堪れないことされたから、思わず俺が声をあげてしもた。




「あー、また怒られるんやろなあ。嫌やなあ!」






わざとらしく、元気に振る舞って肩を竦める。

そんな俺にすばるくんは優しく微笑んで、分からん程度に見送ってくれた。




俺は、




それだけで幸せや。







そのあとはマネージャーからのお小言を村上くんと一緒に聞いて、俺はというと、真剣には聞いてるんやけどどっか上の空で更には空返事。
マネージャーは気付くこともなく淡々と話してるけど、隣の村上くんは呆れた顔してこちらを見てくる。



そんなマネージャーからも解放されて、伸びをしていた俺の後を村上くんはついてくる。
まあ、こんな俺の態度に黙ってるような人とちゃうよな。




「お前、…気をつけろよ」

「うん。分かってるよ。反省はしてる」

「反省、ね。それは何に対してや?」

「そりゃあ、メンバーに迷惑かけたなって。それ以外は特に…」



質問の内容に少しだけイラっとして振り返る。なに?何か言いたいことでもある?目だけでそう訴えると村上くんとばっちり目があった。


「………それだけか?関ジャニ∞として反省してるだけか?」


「疑ってるん?俺にとって大事なんはみんなと一緒、メンバーだけやで」




俺の言葉に村上くんは肩を竦めて心配そうに微笑んだ。


「俺にとって、亮も大事なメンバーのひとりや。だから、亮が悩んでたら聞いてやりたいし、助けてやりたいとも思ってる」


「…………うん、俺も一緒や」


「だからな。ひとりで考え過ぎるなよ。我慢して、抑え込むのは亮らしくない」




何を……
村上くんの言葉に腹がたつ。
嬉しい言葉やのに、今の俺にはキツい言葉で。優しいはずやのに、凄く冷たく感じる。

やったら、俺はどうすればいいの。




知らん女と快楽に溺れるその瞬間だけは、いつも気持ちが楽になった。
アイドルとしての柵から解放されたように思うこともあった。

でも、誰かを抱くたびに思い浮かぶ姿もあった。
その人といるような錯覚に陥り、その瞬間だけは幸せになれた。


でも、
目が覚めるといつも後悔した。


知らん女が俺に甘えてくる姿にどうしようもなく絶望した。



「亮。……お前が大事にしたい人を大事にすればいいと俺は思ってる」

「……………村上くんって、ほんま何でもお見通しなんやね」

「俺は、みんなが大事やから。いらんことまで気付いてまうんよ」



ほんまにな。
そう言って2人で笑って楽屋へと戻る。
戻ったら、みんなが笑って迎えてくれた。


「亮だいじょーぶやった?」

「……うん、別にいつも通り」



声をかけてくれるヤスに笑顔で返すと、その奥で座ってた横山くんも面白そうに微笑んでくれた。



「そんなお咎めなくて良かったやん。なあ、すばる」



横山くんの言葉に俺はドキッとした。
なんでそこでわざわざ話を振るんや。
たぶん
気付いてる横山くんの嫌がらせにしか思えへんけど。

話振られたすばるくんも思っきし困ってるやん。
何してくれてんの?


「…………ん。良かった、な」


「あ、ありがとう」







なんか、妙に気まずくて、そのまま目は合わさず席に着こうとする。
ニヤニヤ笑う横山くんがほんまに鬱陶しくてすかさず睨んでやるけど、村上くんにまあまあって宥められた。



「ヨコも、あんまり亮をいじめんなよ」

「はいはい。でも、いじめてるつもりは無かってんで。面白いなあと思って」


村上くんの言葉に横山くんは悪気のない様子で肩を竦めてる。
そんな姿に大倉も苦笑してた。
メンバーをゆっくり見渡して俺も溜息が出てしまう。
悪いのは俺やし、今は誰にも怒れんし言い返せんなあ、って。



「……亮、あんま気にせんでええからな」

「…ん。俺は平気。その、ありがとう」



すばるくんが気にして声かけてくれて、俺は嬉しいはずやのに、歯切れの悪い返事してしまった。
………気に、はしてないけど
気にしてほしかったな、とか。

贅沢やって分かってるし
ありえへんって思ってても
どっかで期待してしまうんや。


「なんか俺、こんなんばっかやな」

「………急に、どうしたん?」

「いや、ごめん。俺おかしいんかもしれん。好きやない人に手出すとか……考えられへんよな」



何を言ってるんやろう。
あいにくこんな会話はすばるくんにしか聞こえてへんのやけど、何を思って今すばるくんに話してるんか、俺が一番分からへん。


「………しゃーないことなんやろ。男やし、興味ない訳じゃないやろうし。こういう仕事してたら、本命って難しいと思うし…」


「ほんまに。…本命が傍に居ってくれたら、こんなことせんやろなあ」



苦笑交じりに呟いて、淡々と話すすばるくんを見つめる。



「いるんやったら、その人大事にせなあかんやろ」


「……うん。そうやね」


「亮やったら、幸せにできるよ」



笑顔を向けられて、心臓が潰れるかと思うほど痛くなった。
すばるくんが話すたびに、俺の心がザワザワする。
優しい言葉であればあるほど、痛くて穴が開くかと思ってしまう。



「うん。幸せにするよ、俺なら」

「……はは、すごい自信」

「めっちゃ甘やかすし、アイドルって仕事を不安に思うなら愛してるって毎日言う。ずっと傍にいて、一生離さへん……」


「………それは、重すぎとちゃう?」



俺の言葉に笑うすばるくんが愛しくて、俺の笑顔が引きつってしまう。
こんなにも想ってるのに、な。
伝えられない気持ちほど辛いものはない。


ソッとバレないようにすばるくんの頬へと手を伸ばす。

ビクッと肩を強張らせたすばるくんに俺は優しく笑ってやる。


「…ゴミ、ついてる」

「ああ、ごめん。ありがとう」



なあ、すばるくん。
もしさ。
もし俺が好きやって言うたらどうする?

冗談やろって笑うかな。
それとも、真剣に考えてくれるんかな。

どちらにせよ、報われることは望んだらあかんよな。




人のせいにするつもりは無いけど

俺がこんな生き方するようになったんは全部すばるくんが原因で、
きっと
俺にとっての初恋ってすばるくんやねんなあ。




こんなこと、
どんな顔して言えばええんやろ。




情けないなあ。







「……亮?あんま、ひとりで抱え込むなよ」


「うん。すばるくんは優しいなあ」


「…………優しないよ。ただ、今の亮は見てられん。泣きそうな顔しとる」





……そっか。
俺ってそんな顔ですばるくんの事見とるんや。
なんでかな。
愛しいって気持ちを伝えたいだけやのに、何を俺は我慢しとるんやろ。
普通に笑って、好きやでって言えたらいいのに。

でも、
きっと俺の気持ちはそんな軽いもんじゃなくて、自分でも抱えきれんほど重いもんやから。
すばるくんに担がせるわけにはいかへんから。




なんとか、なんとか、
治ってくれへんかな。




そうこうやり取りしているうちに他のメンバーはゾロゾロと楽屋を後にしていく。

村上くんが俺とすばるくんに一声掛けてそのまま扉を閉めて行った。





「…………俺らも行かなあかんな」


「………………」


「……亮?」




立ち上がったすばるくんの手を握り、そのまま床を見つめたまま眉を寄せる。




「すばるくん………俺な、心臓が痛いねん」


「……え?心臓って……大丈夫か?」


「…ずっとずっと痛くて、日毎に増してきてる」




すばるくんと手を繋いだまま、反対の手で心臓を掴む。
その仕草をすばるくんはずっと見つめてくれた。



「なんで、やと思う?すばるくんは原因、わかる?」




ゆっくりと見上げて、真剣に話す。
いつもみたいに誤魔化されんように、自分も誤魔化せんように、目だけをひたすら見つめる。


こんなことしても困らせるだけやのに。


欲しい言葉なんて自分でも理解してないのに。



それでも、

どっかで期待してる俺がいることは確かで。



「………なんて、………ごめん、すばるくん気にせんといて」




でも、
怖がりで臆病な俺もいて。





スッと手を離してすばるくんの横を通り抜けた。
いつも以上に気まずい楽屋を後にしようと扉に手を掛けて、服の裾が掴まれる感覚に気づく。



「……どしたん?すばるくん」

「…………………い」



振り返ることなく、すばるくんの小さな声を聞き逃すまいと耳を澄ます。



「………痛いよ。俺だって」



「…!?…………」



「亮だけじゃない。…たぶん、同じ」




すばるくんの簡潔な言葉に、俺は小さく微笑んでしまった。

なんやねん。

たぶん、同じ。

そんなこと確認せな分からんはずやろ。





「……なあ、すばるくん」



「………っなに?」



「振り返ってもいい?」



「……別に、いいけど」



「…抱き締めても、いい?」




ゆっくりと振り返って、目の前にいるすばるくんに両手を伸ばす。
返事は聞こえんかったけど、抵抗しないってことは肯定ってことで
俺は構わず小さな身体を抱き締めた。


ずっと夢見てたその感覚に

目眩が起こりそうになるほどの幸せがやってくる。



「…もう、痛くない」

「ん………よかった」




全力で抱き締める俺に、すばるくんは困ったようにはにかむと

ソッと包み込むように抱き締め返してくれた。



「あ~~、夢みたいや」


「大袈裟な…」


「ぜったい離したくない」


「重いのは勘弁してや」



すばるくんの嫌がることはせぇへんよ。


ずっと好きやったんやから。


嫌われるようなことはしたくない。


これからも


一生愛し続けたい。




…俺の、大事な初恋の人。




end
  1. 2014/12/17(水) 00:13:58|
  2. 亮すば
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『気まずい』∞亮すば

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気まずい?
誰がそんなこと言い始めたんやろ。
横山くんかな。
あの人やったらいらんこと言いそうやしなあ。
それな気がする。


ほんま、いらんこと言われすぎて
余計に気まずいって分かってんのかな。




俺とすばるくんはほんまに似てるから。

だから
お互いが気まずいってゆうの意識しすぎて、さらに気まずなってるんやで。


分かってる?




ほんまそういうの、やめてーや。




俺はこんなにもすばるくんのこと好きやのに。



気まずいってだけで目を逸らされたりしたら傷つくんやで。



分かってる?




はあ。
さっきもいい感じやなーって思ったら避けられて。
避けるつもりは無いんやろうけど、スッと去って行くその背中が名残惜しい。




そんな俺とすばるくんがこの度、十祭で、けっこう絡む。

話上がった時は断ってやろうかと思う位の衝撃で、ソッとすばるくんの様子伺ってもうた。


いや、怖かってんもん。


拒否られたら嫌やん?
俺だって傷つきやすいんやから、そこは情けなくてもしゃーないよ。



でも、そんな俺とは裏腹に、すばるくんは「ん。りょーかい。よろしくな?」みたいなノリで。
度肝抜かれた感じ。

まあ、…嬉しかったけど。





そんな今、俺とすばるくんは仲良く歌って踊って。



二人で遅くまで練習もしたし、完璧やなって見つめあった時に………


「…だったら合わせてすばと亮!すばりょう、すばりょう、すばりょう…」


「!!?」




え?
え!?
なんの攻撃!?


ニヤッとするすばるくんに俺は目を合わせられず逸らしてしまった。

え?
何これ、めっちゃ恥ずかしい。




すばるくんは楽しそうで、俺も負けてられるか!って
腹括って見つめたけど、すばるくん全然逸らす気配ないで?


なんなんこの人。
そう思ったけど………



「…………気まずいな」



「……………っ」




ボソッと何か聞こえて、それはよく耳にする言葉で、
でも、この時のこの言葉だけは特別な気がした。


すごい。
すばるくんが言うと、マイナスな言葉も俺にとってはプラスになるんや。



見つめられた目をもっかい見つめ返す。
逸らされないその目が俺をしっかりと捉える。
優しくて強い眼差し。


ああ
負けてもいいかな。

すばるくんになら、翻弄されても仕方ない。
勝とうと思う方がおかしいんかも。




だって、こんなに魅力的やのに。




黒くて丸い目が俺を見つめる。
不思議そうに傾げた首が可愛くて、俺は堪えきれず笑ってしまった。




「………かわいい、すばるくん」


「なっ、アホか!」




歌い終えて下がって行く最中、俺は前を見てファンに手を振ったまま呟く。
口の端をあげてにんまりと笑う。

すばるくんは慌てて、困ったように顔を隠した。





「あー…恥ずかしかった」


「恥ずかしいの?…やったら、なんで言うたん?」




俺の言葉にすばるくんは止まって振り返る。
けどまた前向いて歩き出して服を脱ぎはじめた。




「なんや、いっつも振り回されとる気がするから……今日くらいは、って」


「………振り回、されてる?」


「ん。分からんけど….」



誰が誰に?
え?
俺がすばるくんを振り回してるん?

意味わからん。
思ってること、考えてたことが正反対すぎて頭が爆発しそうや。




「ちゃう、やろ。どっちか言うたら俺が翻弄されてるやろ?」

「は?だれが?」

「いや、俺がすばるくんに……振り回されとるやろ?」

「え、逆やと思うんやけど」



2人でキリの無いやりとりをする。
これってどっちが正解とかないよな。
気づいた俺はすばるくんの言葉に耳を傾けて黙る。


いや、でも、まったく納得してないけど。


なんやそれ。
お互いがお互いのこと勘違いしすぎやろ。
気まずいにもほどがあるわ。





俺は可笑しくて笑ってしまった。


「そっか。ありがとう、すばるくん」

「………?…おう」



俺のこと、ちゃんと意識してくれとるんや。
ちゃんと考えてくれとるんや。
なんかちょっと嬉しい。




「すばるくん。大阪では覚悟しててや」


「は?何があるん?」


「もう、気まずいとか言わせへんから」




真っ直ぐ見つめて話す俺に、すばるくんは困ったように笑ってくれる。



「なんやねんそれ。…でも、まあ楽しみにはしてるけど」



優しい笑顔が俺に向けられる。
大きな瞳も俺を捉えてくれる。


少しだけ、少しだけやけど
俺と同じ愛が伝わる気がした。



すばるくんも、俺のこと、そう思ってくれてたらいいな。


図々しいけど、



すばるくんの照れた顔見てたら
案外、図々しくもないんかな?なーんて思ってみたり。





愛してるよ、すばるくん。


だから、俺をもっと意識してほしい。


……ほら
気まずいって実は最高の武器やねんから。





end




  1. 2014/08/20(水) 00:20:34|
  2. 亮すば
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『ONE』Ⅴ∞亮すば←ヤス

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心とは無関係に季節は巡り

なつかしく新しい空気の中

強く信じ前に突き進むことで

全てが生まれ変わる。







苦しい。
俺は何を見てきたんやろう。


「………っ…はっ」


走って走って。
ヤスの顔見て、さよならして、それからただひたすら走ってる。


苦しい。
こんなに走るなんて何年ぶりやろう。
こんなに何かに一生懸命になるんって仕事以外ではなかったかもしれん。

適当に生きてたわけやないけど、俺はどっかで楽な方とか、面倒やない方を選んでたかもしれん。

はっきりせなあかんって分かってたのに。
あやふやなままで時間が過ぎるんをただジッと待ってた。







けど、待ってるだけじゃ何も変わらん。







俺は何も、変われん。










「………亮っ」

「!?……すば、るくん?」



走って来た俺に驚いた亮は、気づいてすぐ俺に駆け寄った。
その姿に俺は力が抜けて座り込んでしまう。


そんな俺に亮は困った顔で口を開く。




「どうしたん?そんな走らんでも…連絡くれたら俺が向かったのに」

「…いや、…ごめん」




ああ。
確かに、連絡しとけば良かった。
亮に用があるんやから、亮さえ引き止めといたら良かったんや。
それさえも気付けんくらい俺はわけ分からんようになってたんや。






ヤスの顔が浮かぶ。



いつも、傍におってくれた。
必要な時に必要な言葉をくれた。
あったかくて、甘えてばっかりいた。


喧嘩だってした。
わがままな俺をいつだって受け止めてくれた。
変わらない優しさで包んでくれた。




俺を、救ってくれた。







あかん。
亮の顔見て、ヤスのこと思い出したら涙が零れた。


あかん。

あかん。



何度拭っても零れ落ちる。
した向いたまんま、腕でゴシゴシ目を擦っても、溢れる想いは留まることを知らん。





「………すばるくんっ、落ち着いて!どうしたん!?」


「…ごめっ……」




慌てる亮に心の中で謝る。
何度も、何度も、ごめん、ごめん、と。

謝るたびに心が締め付けられて、
亮に肩をグッと掴まれる。



心臓が跳ねるかと思った。




咄嗟のことで、ソッと亮を見上げたら、亮は何とも言えない表情で俺を見つめてた。

あれは、どんな顔やろう。




涙でぼやけた先に見える亮の顔が揺らいで見えない。






「………すばるくん、俺に用があるんやろ?」

「………ん…ごめん」

「謝られても分からん。俺そこまで読み取れんよ」



ごめん。

謝っても、謝っても、それだけでは亮に伝わらん。
わかってる。
わかってるはずやのに、
なんでやろ

亮の顔見たら、ああ、バレてるんかな、って罪悪感でいっぱいや。





亮って凄いなあ。






「俺な。…すばるくんばっか見とった」

「…………」

「どんな時でもすばるくんカッコええなーって……ずっと憧れとった」

「……………」

「だからかな、すばるくんの言いたいこと…いっつも分かってまうねん」






悔しそうに吐き出された言葉が俺に突き刺さる気がした。

語尾に力の入った言い方が俺の言葉まで奪ってしまう。




「俺は…今でもすばるくんが好きや。大好きや。だって…ずっと見とったんやもん!好きに決まっとるやろ!」

「……………ん…」

「ずっと見とった…だから、わかってる。すばるくんに必要な人も、言葉も……分かるよっ。……



…………俺じゃないんやから」









亮の目がじわりと滲む。
それと同時に俺はまた頭を下げた。

はっきりしない自分が悪いって分かってる。
やのに許してくれる目の前の亮は優しくて、目は真っ赤やのに笑ってくれて、俺の顔がゆがんだままで、一切上を見れなかった。


こんなに辛いなんて、思ってもなかった。
こんなに苦しいなんて、思ってもなかった。





肩を掴む手がソッと離されて、トンっと背を押された気がした。




涙が止まらん。
ずるいって分かってんのに、止まらん。
女みたいに泣いて、亮に申し訳なくて、落ち着こうと思っても無理みたいで。





「すばるくん」

「………っ………りょ…」

「幸せになってな」





…………………っ。






その場から動けない俺に亮は笑ってくれる。
自分のが泣きそうな顔してんのに強がって、笑ってくれる。
俺の背に手を当ててスッと背を向けられた。

一歩、また一歩と遠ざかる亮の後ろ姿に、たくさんの思いが込み上げた。
震える肩に俺は何度も頭を下げた。





しゃがみ込んで、
わんわん泣いて、
頭振り乱して、
泣き叫んで、
それでも辛くて、辛くて、


でも、
ゆがんだまま笑顔を作って。






俺も、あと一歩踏み出す。









ごめん。

ありがとう。



今からだ
手を伸ばせ
掴み取るんだ

目を凝らして
奪い取るんだ

戦うこと恐れず心からぶつかれば
その先で


花は咲くだろう。












「………………亮、…ありがとう」






振り返って、すすむ。

来た道を泣きながら歩く。

周りは霞んで、ぼやけて、頭の中には君しかいなくて。







自分に必要なのは、
後にも先にも君だけで。




遠回りしたけど、
やっと気付けたよ。





「ヤス、…………ごめ、…な」





手を伸ばせ。



手を伸ばせ……



end







  1. 2014/05/08(木) 20:03:19|
  2. 亮すば
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